2022年食品業界トレンド大予測

米国専門調査によれば、2022年は昨今話題のウェルネスからノスタルジア、イノベーションまでといった要素は欠かせないトレンドです。欧米のトレンドは日本でも話題になりやすく、今回の米国トレンド予測は、消費者動向や分析から発表されているので興味深い内容です。

ウェルネスは、これまでパンデミックにより注目が高まり、全粒穀物や繊維の豊富な食材を積極的に摂取するようになっており、米国国内でもある健康と栄養の格差に対しても言及されるようになっています。
テクノロジーでは、デリバリー専用のキッチンやホップアップ、QRコード、セルフサービスへの需要は引き続き拡大しているものの、EコマースやD2Cプラットフォーム、都市農業、バーティカル農業などのイノベーションも盛んになっています。医療現場で広く受け入れられている遺伝子組み換えプラットフォームは、食糧安全保障・気候変動・持続可能性に取り組む手段として、農業バイオテクノロジーに関する議論が今後必要になるといわれています。これは、かなり進んだ要素だと思います。

サステナビリティ(持続可能性)については、特に食品をとりまく状況やアクションにおいて、2021年に米国専門機関が行った消費者調査で、消費者の42%が食品の選択が環境に中程度または重大な影響を与えていると考えており、10人のうち7人は、気候変動が購入決定に影響を与えると考えているといいます。持続可能性がもう定着しているといってよいでしょう。COP26では特に今年サステナブル消費に影響を与え続け、時に「還元主義者」や「気候主義者」などと呼ばれる”低炭素”食パターンが好まれるようになると分析しています。また、社会問題も持続可能性の一部と認識されているので、同調査で調査した消費者の半数以上が、食品生産・小売り・外食産業で働く人々が公正かつ公平に扱われることが需要だと述べています。こういった思考は、特に若い消費者にとっても重要です。

やはり、サステナビリティ・サステナブル消費は定着しています。またそれに伴うテクノロジーとの融合も垣間見られます。食品業界でも社会問題を含めたサステナビリティ達成が成功のカギになるでしょう。