【ブログ】化粧品業界はwith/afterコロナで生き残れるか

緊急事態宣言下では、百貨店の休業、また在宅勤務になることによるメイク機会の減少など、これまでの化粧品文化が危ぶまれる事態になりました。また、これにより、1月~3月の各企業の経営状態も最悪となり、業界を見るといささか混沌としている状況です。

緊急事態宣言中、一部大手ではオンラインBA手法やSNSプロモーション強化などが良く見られました。宣言解除後は、引き続きソーシャルディスタンスが求めらえる世の中で、これまでのBAにおすすめ商品を聞く・施術してもらうなどの行為が今後は難しくなり、オンライン(動画配信)などを駆使した消費者へのアプローチが続くのではないかと思いますが、オンラインでの対面には直接見るよりも細部まで見ることができず(各自が持っているデバイスの精度が問われる問題で化粧品業界ではどうにもできない状況)、IT化が非常に遅れている日本の化粧品文化には、テクノロジーと絡めた戦略が必要になるでしょう。私が提唱している革新的ビューティー論の中でも、「美容×テクノロジー」というのは兼ねてから掲げています。
宣言解除後は、大手で手袋の装着・マスク着用の上で施術をするなどという業界でのガイドラインができましたが、ソーシャルディスタンスを考えるとこれまでと同じ時間をアプローチにさける時間も少なくなり、“目的のみの達成”となってしまい、販売促進が叶わない状況が生まれるのではないかと思います。また、直接BAが見ることができないこと、オンラインでの画像精度を考えると、客観的な視点というのが今後は求められるようになると思います。「美容×テクノロジー」では、客観的データを数値化して見せることができます。また、従来の手法はなかなか崩せないのが化粧品業界の常ではあるので、その客観的数値をもとにBAがおすすめ商品を提案したり、もしくはそういったことも今後は自動化される場合もあるかもしれません。

これまでは商流の中で動きやすいメイク品の話でしたが、アジアの化粧品文化では盛んなスキンケア市場は少しずつ取り戻してくるでしょう。しかし、コロナ拡大によって消費者の安心・安全志向はより盛り上がり、環境配慮といった視点が見直されつつあります。つい最近業界紙でもやっと詳細な特集が組まれるようになり、兼ねてから「美容×環境」を提唱しているように、化粧品業界の中でも新しい視点が生まれるようになるでしょう。

化粧品業界でも環境・サステナビリティが
求められる時代へ

このように新しい価値づくり、商流が化粧品業界で今こそ求められるタイミングですね。