欧米から始まったプラスチックソリューションも、最近もっとも重要になってきた要素が消費者との対話です。
サステナブルパッケージがいかに必要であるか、また急務であるかをしっかりアピール(表示)しなければなりません。
米国の業界専門誌によれば、サステナブルパッケージングの例として、消費者の意識は以下のような順でした。
1.リサイクルできるもの
2.再利用でき、プラスチックフットプリントを減らす
3.紙、リサイクルプラスチック、堆肥化可能、ガラス
4.リフィルできる、バルクを購入できる
5.プラスチックを排除し、アルミにする
これまで米国では(日本でもそうであるように)「リサイクル可能」や「再利用可能=リサイクルプラスチック」というのを最も認識していましたが、米国の消費者でも「リサイクル」表示だけでそれぞれを認識することは難しく、あいまいになっているといいます。「堆肥化可能」という言葉も同様で、それぞれの業界で指針を出していく必要があります。
米国のニュートリション業界では、企業・ブランドが説明する必要があるとしています。
- 段ボールと紙のパッケージを完全にリサイクルできるようにするためにどのような措置が取られているか
- パッケージがコンポスト可能であるだけでなく、どこでどのようにコンポスト可能であるか(すべてが家庭でコンポストできるわけではありません)
- ボトルに入っている再生プラスチックがどこから来ているのか
- 新しいPlant-basedパッケージ製造について透明性
- 製品を積み込みドックを離れる前に、製造時の梱包を減らすために何が行われているのか
特にバイオマスプラスチックに関しては、日本でもかなり迷信しています。企業がその種類に応じた廃棄方法を提示しないとなりません。日本でも欧米でも、消費者は表示にある文章を読むことができても、それが何を意味するのは、そして消費者とブランドが一緒にそれについて取り組む方法を提示し、理解促進を助ける必要があります。
国連でもプラスチックによる汚染を防ぐ枠組み作りがいよいよ始まります。具体的には、近年のプラスチック汚染調査が進んでいないというのもあり、2024年までに目標策定やプラスチックの持続可能な生産と消費の促進などを目標としています。企業やブランドはサーキュラーエコノミーを意識し、マーケティングの軸にしていくことが必要になります。また、これまで述べてきた消費者への対話についても、解決のヒントになります。
単に流行っているから・周りがやっているからという視点ではなく、プラスチックソリューションの背景や課題をしっかり見据え、対応していきましょう。