「パーソナライズ・ニュートリション」は、食品業界で大きな話題を呼んでおり、開発者は現代の消費者の多くの多様な要求に取り組む、新しい方法を模索しています。これに必要不可欠なキーワードは、やはりPlant-based、ケトー、パレオ、ビーガンです。
2018年に米国で行われた消費者調査によると、米国の消費者の9%がPlant-basedの食事、6%がケトー(ケトジェニック)、3%がパレオ、3%がビーガン食を摂取しています。これらの分野では、グローバルな新製品開発がそれぞれに対応して増加しており、2017年から2018年だけの間に出荷ベースでの売上が64%増加し、ケトーの売上は76%、パレオは33%、ビーガンは27%増加しました。
これらのヒットの背景には、罪悪感のない「気持ちの良い」製品への高まりがあります。特に、2014年から2018年の間に、「幸せ」、「喜び」、「楽しい」などの主張を伴う製品の発売が年間21%増加しました。多様性とともに、価値観も変わってきたように思います。
テクノロジーもこれに追いつかなければなりません。健康志向の高い消費者向けに毎日のレシピを提供するなど、健康的な生活のためのアプリはすでにあります。科学は個人化を次のレベルに引き上げており、DNA、血液、代謝のテストにより、消費者は自分の特定の食事のニーズをよりよく理解できるようになりました。こういったテクノロジーとの組み合わせで、より信頼性や効果の高いパーソナライズを提供することができます。国内外ですでに様々な企業で取組みが盛んです。
このほか、パーソナライズ・ニュートリションとして進んできたのが、パーソナライズ・ビタミンです。米ネスレヘルスサイエンスは、2017年に設立された大手パーソナライズ・ビタミン事業を行うPersonaの買収により、市場可能性を見出しています。Personaでは、独自のアルゴリズムにより、消費者のライフスタイル、摂取歴、個々のニーズにあった特定の要因を考慮した、カスタマイズされたニュートリションアセスメントを開発しているといいます。米国では、栄養補助食品、栄養補助食品、機能性食品を含むパーソナライズ・ニュートリションやウェルネスの小売市場は、2025年までに500億ドルに達すると推定され、急速に拡大しています。 特にサプリメント大国の米国では、必要不可欠な要素と言えるでしょう。
国内でも、ターゲットにあわせたパーソナライズ・ニュートリションが今後求められていきます。幼児や乳児だけでなく、健康意識の高い女性、はたまた個人差が大きいといわれるシニア層へなど展開が進んでいくでしょう。